内向型警備員の読書ブログ

いろんな本に助けられてきました

賢い人ほど考えすぎない

 

タイトルの「最先端研究で導きだされた」という一文に惹きつけられて、即買いしてしまいました。

昔から、どんな些細なことでも考えすぎてクヨクヨしてしまい、結局何もおこらない。そんな経験ばかりしてきました。

心配事の9割は起こらない、頭では分かっていても、ついつい考え過ぎてしまう。

これも自分の性格だと諦めかけていたときに、この本に出会いました。

今回は、その第1章「考えすぎる理由・考えすぎない方法」をご紹介したいと思います。

 

世界は不安でできている

生物学と心理学を掛け合わせた「進化心理学」という学問では、人間の行動原理をこう説明しているそうです。人間はみな「不安」によって動く。

不安があるから、新しいものを警戒し、より優位に立ちたいと思う。

不安を解消するために、ラクに安心できる方法を探し求める。

つまり、何かを怖いという気持ちも、何かをしたいという欲求も、すべては不安から起きるものだと考えられているということです。

なので、不安をなくすということは人間である以上不可能であると言えるでしょう。

そこで、大事になってくるのが、「不安にならないようにしよう」ではなく、「不安とうまく付き合っていこう」

という発想の転換です。

 

心配事の9割は起こらない

アメリカのとある大学が、「人は何に悩んでいるのか?」を調査したところ、約半数の人の悩み事は、「問題解決過程」に関するものだったそうです。

つまり、「問題をどうやって解決すればいいのか?」と悩んでいるひとが半数ということです。

また他の大学では、世の中の様々な問題に関して、「心配事の79%は実際には起こらず、16%の出来事は事前の準備をしていれば対処可能」という研究結果がでたそうです。

つまり、実際に心配事が現実化する確率はたった5%、そしてこの5%は天災などのような、自分ではどうしようもないようなことになります。

なので、ほとんどのことは、「適切に準備をしていれば、いざそうなっても大丈夫」なことなのです。

悩みのタネがあるときは「どうなるんだろう・・・」という不安によって動くのではなく、「こんな結果にしてやるぞ」という気持ちで適切な対処法、準備、対策などについて考えるのが、悩み事に対するベストな方法と言えるでしょう。

「解決できなかったらどうしよう」ではなく、「どすれば解決できるか」と、行動をベースに考えることが重要です。

 

「今この瞬間」を意識する

不安にとらわれすぎないために、まずできる事は、目の前のことに集中することです。

そうは言っても、心配事があると、なかなか集中できないのが心配性のつらいところです。

しかし、そんなときの解決法も、脳科学の視点からは答えが出ています。

それは、とにかく一歩を踏み出すこと。

脳の仕組みから考えると、「やる気のスイッチ」というのは、「よし、やろう!」といった、気合や考え方で入るものではなく、実際に動き出したときに、自動的に入るのだそうです。

そして作業をしているうちに深い集中状態に入っていきます。

つまり、心配事が気になって仕方がないときは、まず、今現在自分がしなければならない事(どんなに小さなことでも)を、とりあえずは始めてしまって、素早く集中モードに入ってしまうことです。

やるべきことにすぐ手をつけ、小さな成功体験を積み重ねていくことで、考えすぎることなく、やるべきことに集中できるシステムが出来上がってきます。

 

以上、本書の一章だけご紹介させて頂きましたが、その後にも様々な研究結果に基づいた「考えすぎない」ための方法が、とてもわかりやすく書かれています。

この本を読んで、思考や感情を落ち着かせる方法を知り、最適な行動がとれるようになれば、おのずと日々の生活も変わっていくのではないでしょうか。