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本当につらい時、色々な本を読んで自分を慰めようとするのですが、こういう時は得てして、真面目な文章は頭に入りません。
そんな時、私はみうらじゅんさんの本を読みます。
一見、ふざけたことが書いてあるようですが、じっくり読んでみると心に沁みる言葉がたくさん出てきます。
この「さよなら私」もそんな本です。
不安こそ生きてるあかし
- 生きていれば、なにかしら不安のたねは転がっている。
- 不安でないときも、それは単に不安を忘れているだけ。
- 気付けば新しい不安がすぐそこに待ち構えている。
- 「安定」などというものはそもそもこの世には無い。
- 不安を忘れて油断している期間を「安定」と呼んでいるに過ぎない。
人生における最大の不安は「死」であり、誰も逃れることができない。
だから、不安をなくそうとする行為は生きることの否定と同じ意味である。
ならば不安をどうとらえるか?
「人は不安と真っ向に対峙したとき、必ず成長するものです。」
と、みうらさんはおっしゃっています。
「目の前の不安から逃げないで、どうにかうまく付き合っていこうとする気持ちが人を大人にするのです。」とも。
ならば、不安とうまく付き合っていくにはどうすればいいか?
「とにかく少しでも自分に興味をなくし、自分以外のものに興味をむけることです。」
人生における悩みや不安は、「自分」という不確かなものに対するこだわりから生まれます。しかし「自分」などというものは脳が創り上げた幻想で、「そもそもは何もない」。
そのことが理解できれば、不安との付き合い方も少し変わってくるのではないでしょうか。
この本の第一章は、まさにこの「自分なくし」について書かれています。
他にも、歳をとった自分を受け入れる考え方や、一見無意味とも思える人生をどう生きるか?など、「自分」へのこだわりを捨て、物事をゆるくあきらめて、人生を少しでもラクにする方法を教えてくれる本でした。